自覚






      思えば接点なんて無かったんだ。

      バスケ以外に。

      いつからだろう?目で追うようになったのは。






      最初は正直うっとおしかった。

      何だこいつって思った。

      練習見に来る度にキャーキャー騒ぐし、うるせぇって思ってた。

      でも俺は元々あんま他人に興味ないから、

      あいつがマネージャーになったときも特に何も感じなかったし

      そこにいよーがいまいがどうでも良かったのを覚えてる。




      それなのに。

      最近俺は変なんだ。

      どうでも良くなくなってきてる。



      まぶたの内側にあいつの姿がちらつくんだ。

      それは目を閉じればより鮮やかに。

      いつから?






      ちょっと前に廊下を歩いたとき突然聞き覚えのある声が。

      自分よりもずっと高い声。

      あいつだった。


      目を向けると同じクラスっぽい男とふざけあってて、

      その時のあいつはまるで知らないやつみたいで。




      ふーん。あいつ教室ではあんななのか。

      あんな顔して笑うのか。

      ふーん。




      目をそらすことができなかった。

      本当は見ていたくないという自分にも気づいていたのに、

      何故だか俺は動けなかった。




      それはたった数秒間の出来事。

      きっとこの時からだ。






      俺とタメ。

      初めて会った場所は屋上。

      元キャプテンの妹。でも全然似てない。マジで。

      どあほうが毎日騒ぐ。ウルサイ。

      IH後マネージャーになった。


      『アカギハルコ』



      これが、全部。

      俺が知ってるあいつのことなんて軽く両手で足りてしまう。



      でも実際は俺は何も知らなかった。

      『アカギハルコ』について知ってることなんて、何ひとつ無かったんだ。






      クラスもちがう。

      校舎もちがう。

      部活以外ではほとんど会わない。

      必要なことしか話さない。

      ていうーか必要なこと意外に話なんて、無い。

      こんなんで相手をよく知ろうなんて無理な話だけど。




      あいつをもっと知りたいと思う。






      自分の変化になんてとっくの昔に気づいてた。

      ただそれを認めてしまうのが怖かっただけ。だけど、

      ごまかしはもう、効かない。





      ―――好きなんだ―――





      明日自分から何か話しかけてみよう。

      あいつどんな顔すっかな?

      きっとおどろくだろうな。




      学校に行くのが少し楽しみになった。


      早く明日になれ。





      終わり


      個人的にこの話、好きです。やっぱり流→晴が好きだからかなあ?
      流川から片思いされてる晴子ちゃん・・・う〜ん、羨ましい!
      ありがとうございました☆





2005.3.9 UP

ユカさんからいただきました、トキメキ度数MAXの流川です。
もう!なんなんですかっ!!かわいすぎじゃないですかっ流川君!!
と、読んだ瞬間に管理人かなり動揺してしまいました。すみません、失態です。
晴子ちゃんの笑顔に惚れた流川・・・あぁ、分かるその気持ち。あの笑顔は私でも惚れます。

この同盟、ユカさんには本当にお世話になりっぱなしですね・・・。3作も!嬉しいです!!
素敵な作品をありがとうございました!!

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